ごちゃまぜ統計入門

第1章:視聴率?何それ食べられるの?

3.統計って便利だねえと洗脳するための説明文

視聴率って意味あるの? という話を、統計の知識を完全にやさしい統計入門 (ブルーバックス) に頼って考えてみる。ってことで、詳しくは右にリンクしている本を買ってね。

関東エリア全域での真の視聴率をp、600世帯の調査で得た視聴率を(pの上の^をハットというようだ。ちなみに、ハッとして! Good は名曲)。このハットリス 、じゃなくてを標本割合という。なお、今回の話では、=0.40となる。

それにしても、HTMLではハットを表すことが難しいから、いちいち画像貼り付けにしないといけないのは面倒だなあ。もし画像が見られない状況だったら、アナボコがあいている状況になっちゃうもの。なんかなあ。

このとき、真の視聴率を知りたいときは、さすがに、だけで判断するのは、アホっぽいというのは薄々気付いているよね。どうやら統計の理論なるものでも、そんな真の視聴率と標本割合がぴったり一致することなんて、ほぼ100%ないとのこと。

そもそも、視聴率40%と言うときにも、自分の脳みその中には、「真の視聴率はほぼ40%ぐらいだよね」とあるだろう。この脳みその中身をカッコをつけるというか、ハッタリをかます意味でも数式をつかって示してみると、「真の視聴率 p は、0.40 - d < p < 0.40 + d の範囲内にあるよ」ということになる。d というものをつけて、幅を持たせたのだ。ちなみに、グラビアアイドルのウエスト58cm発言は、だいたい上の方に12cm、ひょっとしたら20cm以上の幅があるかもしれないというのは内緒だ。なお、このウェスト話は本編とは全く関係がない。

じゃあ、d = 0.40 って代入しちゃえば、真の視聴率は、0%から80%の間にあるよ! と堂々といってしまえるわけだ。ウエスト理論で言うと、58cmと言っているグラドルは(以下略)。 もっとも、それでは、「10代~20代、もしくは30代~40代、または50代以上の人物が犯人かも~」と言ってしまっているのと一緒なので、そりゃ当たるわなという話になる。せっかく、調査したんだから、犯人をもっと絞りましょうよということになる。ということで、dの値をなるべく小さいものにして、精度の高い推定をしないといかんわなと考えることになる。

もちろん、dの値を小さくすると、「真の視聴率 p は、0.40 - d < p < 0.40 + d の範囲内にある」という主張が間違いという可能性は当然高くなる。犯人は50代!と言って、正解が10代だったら、なんじゃそりゃ? ってことになっちゃうものね。とにかく、たかだか600世帯の情報から、真の視聴率を知るってことは、確実にはできないってことなのだ。

とはいえ、ある程度は確からしいということはできなくはない。言ってみれば、「相当程度に確からしいことが保証出来るような主張を行う」ことで満足しましょうや、兄貴。ということになる。統計学では、「0.40 - d < p < 0.40 + d 」という主張が、結構なガチで成立するようなdを決めちゃウィッシュ!と考えることになる。

例えば、「大量の世帯から600世帯を抽出して視聴率を調べる調査」を何度も行ったとして、100回中95回は真の視聴率pが、その範囲内に入るようにdの値を定めてYOU満足しちゃいなよ!という作戦に出るのである。こういうふうに、知りたい未知の領域pがほぼ確実に入るような範囲(区間)を定めることによって推定を行う方法は、「区間推定法」と呼ばれているらしい。

じゃあ、dってどうやって求めるのよ。となると、そんなもん、本読めってことで、(このサイトで説明するかどうかは不明、っていうか、面倒くさくなったらもうやらない)一般に n 世帯を抽出して視聴率調査を行った場合は、標本割合、と、真の視聴率pとの差は、100回中95回はほぼ、

以内にあることが示せるんだそうな。まあ、私の知ったこっちゃないんだけども。

今回の例では、n=600、=0.40だから、誤差は4% () となる。即ち、600世帯における視聴率が40%の場合は、真の視聴率は36%~44%の間にある事が95%の確からしさでいえることになる。したがって、関東エリアにおける真の視聴率は、四捨五入でだいたい40%ってことでいいよね、いいんだよ、グリーンダヨってことになるのだ。

なお、視聴率が15~20%の場合は、おおむね3%の誤差が含まれているようなので、たかだか1%や2%程度の増減でグダグダいうのはアホの所業ってこともわかる。なお、件のレガッタの平均視聴率5.4%に対しては、約1.8%の誤差が出るので、3.6%~7.2%の間にある事が95%の確からしさでいえるのだ。だからといって、低視聴率には変わりがないというのは内緒だ。

(2009年8月2日更新 ver1.0)


解説


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